市場調査の信頼性と今後

ネットリサーチによる市場調査のメリット

数ある市場調査の方法の中でも代表的なものが、インターネットを利用して行われるネットリサーチです。このネットリサーチを利用するメリットとしては次のような点が挙げられます。まずは短期間で大量の対象データを比較的低コストで入手することが出来る点です。紙媒体のアンケートに比べて、郵送費、紙代、印刷代などのコストがかからない上に、集計する人件費もほとんど必要ありません。
また、ネットアンケートの場合は、回答者の属性を絞り込みやすいため、自動車の買換え、家の購入、保険の見直しなどより特定のターゲットからのデータ収集を行いやすい点もあります。更にネットリサーチ請負業者の提供するサービスには様々なものがあります。例えば調査から分析まで全てを委託する従来タイプと、調査内容の設計と集計結果の分析だけは自社で行うセルフタイプなどです。
どのタイプを選ぶかによって費用が変わってくるので、自社の予算に合わせた市場調査を依頼することが出来ます。最後にネットリサーチでは、回答者のアクセス解析やトラッキングを分析にすることによって、詳細な行動パターンも把握することが可能になるので、回答者の意図的あるいは無意識に回答を選ぶようなことのないリアルな回答データを収集しやすい傾向があります。

ネットリサーチによる市場調査の注意点

低コストで大量のデータを短期間に集めることができるのが魅力のネットリサーチですが、企業の市場調査の方法として利用しようとする場合は、次のような点に注意する必要があります。一つ目は回答者の属性に偏りがあることです。調査内容に回答してくれる回答者は、依頼するネットリサーチ会社に登録しているユーザーに限定されます。そのため、調査目的によっては正確性を欠く結果しか得られない可能性もあります。
また、回答するユーザーの中には、誠実に調査内容に協力しようとする人だけではなく、単に調査依頼の数をこなしてより多くの報酬を得ようとすることしか考えずに、真剣に回答しようとしない姿勢を持った人も少なくありません。実際にアンケートに回答する手間としては、ワンクリックだけであることがほとんどだからです。中には同一人物が複数のユーザーを装って、繰り返し回答しているケースもあります。
そのような中で収集された調査結果には、信頼性が伴っていない可能性が高く効果的な新製品や新サービス開発に貢献しない場合もあります。もちろん、ネットリサーチ会社も悪質な回答の排除のための様々な工夫を行っていますが、ネットリサーチによる市場調査を活用しようとする際には、これらの点にも留意することが大切です。